強制的に睡眠を中断されるのが人一倍嫌いです。
睡眠時間は関係ありません。
一時間しか寝ていなくても、10時間寝た後であっても、
とにかく「起こされる」とゴキゲンななめです。
無意識に暴れたりします。
壊してしまった目覚まし時計は数え切れません。
モノは大切にしなくてはいけません。
寝起きの電話は悲惨です。
私ではなく、相手の方が。です。
機嫌の良い普段でさえお世辞にも涼やかな美しい声とは言えないのに、
寝起きはさらに低くてダミ声らしいです。
「私は機嫌が悪いです」と声が主張しています。
なので、タイミング悪く電話をしてこられた方はお気の毒です。
化粧品だか何だかのセールスの電話で起こされました。
「はい」
「あ、もしもしぃ〜。○○社の△△と申しますが」
「はい」
「あの。えっと。奥様はいらっしゃいますかぁ?」
「いません」
「あ。左様でございますか。では、お嬢様は?」
「いません」
「あの、お姉さまとか妹さまとか......」
「一人っ子です」
「・・・・・」
「何か?」
「いえ、あの。えっと、お宅さまは化粧品などお使いではありませんよね?」
「使います」
「あ、そうですよね。案外お宅さまのような方がしっかりとお化粧をなさいますよね」
「私のような方?」
「いえ、あの・・・」
「お化粧キライだから普段はあんまりしないけどね」
「あ、そうなんですか。ワタクシてっきり、お化粧がお好きだと......」
「なんで?」
「いえ、そのぉ......女性よりもキレイにしておられる方が多いですから」
どうやら、ニューハーフと間違われたらしい。
私が女性だと知ると、慌てて切られました。
女性だったんだから、ちゃんとセールスしないと。
起きるたびに機嫌が悪いってのはかなり不幸です。
一時、少しだけ悩んだことがあります。
どうしてこんなに寝起きが悪いんだろう。
どこか悪いのかなぁ〜。
何が原因なんだろう。
そして私なりの結論が出ました。
私は極度に血圧が低い。
血圧が低いと起きられないって言うじゃないですか。
なら、仕方ないわね〜。
血圧が低くて気だるい女ってのも、それはそれでいいか。
なんかカッコ良さ気じゃん。
アンニュイっていうかさ。
かかりつけのお医者サマがいます。
体調のことはどんなことでもその方に相談します。
なので、寝起きのことも言ってみました。
「先生。私、すごく寝起きが悪くて。なかなか起きられないんです」
「ふむ」
「それってやっぱり血圧が低いから仕方ないんですよね〜」
先生はにっこり微笑んで、優しくおっしゃいました。
「あまり関係ありませんよ。単に意志の問題ですね」
そうだったんですか。
最近では毎朝、犬達が起こしてくれます。
睡眠を中断されるのは今でもイヤですが
「キュンキュン(オシッコしたい〜)」とか
「クゥ〜ン(お腹すいた〜)」とか言われると
この子達のために頑張って起きよう。と思ったりします。
やはり先生は正しかったと思います。